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1.皮の鞣し(なめし)

1.皮の鞣し(なめし)

1-1古代の鞣し(なめし)

人はいつから皮を利用しはじめたのでしょうか。体温を保つには衣服が必要ですが、それには織る、編むといった技術が必要です。動物皮の場合は、それらの技術は不要で、昔から使われてきました。
しかし、皮には防腐、柔軟化という技術が必要で、これが“鞣し(なめし)”の始まりです。
燻したり(防腐)、叩いたり、揉んだりして柔らかくする技術が生まれました。
下図の壁画は紀元前の壁画の一つとして、エジプト・テーベンの古墳で発見されました。このように動物皮の利用は有史以前から行われていたのです。

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文献には、“かわ”の字に“皮、革、韋”の三つがあって、“皮”は生皮、“革”は毛を除いて滑
らかにしたもの、“韋”は革に細工を施したものを指します。現在では「韋」という言葉は使わ
れてなく、皮と革に分類されています。
日本には甲州印伝革と姫路白なめし革という古代から伝わる鞣し法があります。

皮革産業の推移(明治以降)

日本の革鞣しは、文献では、古くは大和時代の493年に仁賢天皇が高句麗より2名の革工を
招いたころから始まっているようです。以下、明治以降の皮革産業の主な動きを見ていきます。

〇1869年(明治2年)タンニン鞣しが日本に導入される。和歌山に伝習所が作られる
〇1886年(明治19年)米コロンブス世界大博覧会に姫路革を出展
〇1907年(明治40年)日本皮革㈱(ニッピ)設立。クロム鞣し技術が日本に紹介される
〇1923年(大正12年)第二次世界大戦終了。クロム鞣しへの転換始まる
〇1948年(昭和23年)兵庫県皮革研究所設立
〇1955年(昭和30年)日本皮革技術協会設立
〇1965年(昭和40年代)皮革産業成長期
〇1975年(昭和50年代)皮革産業発展期
〇1869年(平成3年~)平成不況 価格破壊時代
〇2006年(平成18年~)日本エコレザー基準(JES)設定
〇2009年(平成21年~)日本エコレザー基準(JES)運用

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