2 鞣し(なめし)
鞣しの目的について挙げます。
2-1 耐熱性を持たせる
通常、哺乳動物皮の耐熱性は62~63℃前後。鞣しによってコラーゲンを安定化して皮の耐熱性を向上させます。
2-2 腐敗しにくくする
革は酸よりもアルカリに弱い。また、生皮はバクテリアにより容易に分解されますが、鞣された革は分解されにくい。すなわち腐敗しにくくなります。
2-3 柔らかく滑らかにする
生皮は干すと非常に硬くなります。鞣すことで皮は柔らかくなる(“鞣”の文字の意味 =柔+革)。
また表面を滑らかにすることもできます。
例外:太鼓や堤の皮は、固さと強度が求められるので、鞣さず干してつくります。